指導者の責任でしょ・・・
こういう立場でありながら、今のゴルフレッスンて酷いよなって思います。特にSNS が普及してからは。
まぁ、無責任に色んな事言えちゃうわけですから。そりゃそれで仕方ないのですけど。
生徒様がゴルフ仲間とのゴルフ談義の中で
「プロのレベルとアマチュアのレベルがどんどん離れていってる気がする」
という話になったようで
私は激しく同意しますって言ったんですけど。
理由は1つしかありません。情報を得る場所(SNS)が増えたから。
〇〇理論・〇〇スイング・〇〇メゾットその他こういう類のものが増えたから。
基礎基本が整っていないうちに、応用の方に手を出せちゃう状況になっちゃったから。
プラスして、指導者のレベル低下です。
アマチュアの方って、スイング中の各ポジションの正解なんて必要ないじゃないですか。
ダウンのタメとかハンドファーストとか、そんなの出来てなくたって100は切れるようになりますよ。
だけど、指導者はそういうものにプラスして「正しいアドレス」「正しいバックスイング」「正しいトップ」という言葉を並べる。スイング中のある動きを切り取って。
そこにギャップがあるんですよ。
教えて欲しいことと言いたいことのギャップ。生徒様が行きたいところと指導者が行かせたいところの違い。
そんなの、やらなくたって良いでしょ?ってことを伝えちゃうから難しくなっちゃう。
ボウリングで言ったら、皆が300点出せるように指導してるみたいな。
だからアマチュアの方は立ち止まるし「ゴルフって難しい」ってなっちゃう。
大前提として指導者の立場になってる人たちは、今までにとんでもない時間と球数とラウンド数とをこなしてきてるわけで
その中で試行錯誤を繰り返し、体感記憶・景観記憶を蓄積し
ある程度形というものを確立した上で、今の立場をもってアマチュアの方に伝えてるわけです。
その伝え方がね
そんなのアマチュアの方の練習量じゃ無理でしょ?色んなものが蓄積されたあなたの体だから出来ることでしょ?
というような事を、平気で言うじゃないですか。
こうすると飛ぶとか、飛ばすためにこの動きは必要とかも言いますよね?
それがどれだけの日数を掛けて体得したものなんですか?
培ってきた土台というものがあって、そこにプラスしてそういう動きをするとより効果的ですすよって事なんじゃないんですか?
それは、アマチュアの方に簡単に出来る事なんですか?
ってのがね、見てて腑に落ちない事だらけなんですよ。
更に、
そのスイングは、20年後でも可能な事ですか?
今は、体力筋力があってねじ伏せながら打ててるけれど、ねじ伏せられるものが衰えたらどーすんですか?
ってのも凄く感じる事で。
そりゃ歴が長いわけですからあれもこれも言いたくなるんでしょうし、
再生回数とかって話になると、キャッチーな内容ってところにいっちゃうんでしょうけど
そのお陰様で、路頭に迷うゴルファーが数多く出来ているわけですよ。
・100切るのに、必要のない事って多々あるでしょ?
・掌屈って、必要ない人もいるでしょ?
・それってしなきゃいけない事じゃないでしょ?
っていうのをさもゴルフをする上では必要な事みたいな位置付けで誇らしげに喋ってたりする。
うそでしょ?って思いますね。
レッスンって、「妥協点」をしっかり伝えるってことでもあるじゃないですか。
妥協と言っても「適当に端折って伝えましょう」・・・ってことではないのですよ。
その人の今までの経緯・今現在の身体状態・ゴルフとの距離感・・・などなど、個々で様々な違いがあるわけで
「頂上まで行きたいのはわかるけど、下から歩きだけで登ってたら体力がもたないでしょ?
歩いていけば、ゆっくりキレイな景色を見てキレイな空気を吸っていけるけど、頂上までいけませんじゃ頂上まで行くという目的は達成されない。
ならば5合目まではロープウェイで行って、そこから歩いていくって事をしませんか?」
っていう、ポジティブな妥協を説明しながら伝えるってのが大事じゃないですか。
どうしても歩いていきたいなら、歩いていけるようにトレーニングもしてくださいって話になるだけで。
スタートがそもそも違う色んなゴルファーが、同じ動画を見てあーでもないこーでもない言ってるんですから
下手になっていっちゃう人もいるよねって事には、驚きもしない。むしろそりゃそーでしょって思う。
おかしな話ですよね?
昔よりゴルフ道具は扱いがやさしくなっているんですよ?
だけど、アマチュアが下手になってる。
クラブの取り扱いを説明しているレッスンが少ないからですよ。
体の事ばっかりで。
今までに色んな理論が世に出されてきましたけど
私は、昔のクラブを使っても出来る事が正しいのだと思います。
今のクラブじゃないと出来ない事・理論は
ある一握りのゴルファーにはハマるかもしれないけど
大半の人にはハマらないはずです。
クラブはずっと、おおまかな形は変わっていません。
それが、「道具をどう使えば良いか」を伝えないといけない理由です。
先ほども言いましたが、個々で色々が違うのですから
レッスンの構成というかロードマップって違って当たり前ですよね。
3か月後にどうなっていると良いかという目標も違う。
もちろん、練習をしない人に練習をするように促しモチベーション上げていくのも指導者の仕事のひとつですが。
結局、不特定多数にSNSを使って伝えるのって受け手にとってはデメリットだらけなんですよ。
妥協点がわからないから、自分に必要なものもわからないんで。
そうなると、受け手の方にも意識を変えていく必要はあります。
何が起こっちゃっても、自分の責任ですからね。
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